ヒップホップ名曲を支えたカバー曲&サンプリング元ネタ集

TLCの90sヒップホップR&Bリミックス、メロウでクールなカバー曲

※ 当サイトでは、公式音源・正規情報を尊重し紹介しています。


ヒップホップで多用された名曲カバー&元ネタ

ヒップホップは、ゼロから生まれた音楽ではありません。
ソウル、ファンク、ロック、ディスコ、ワールドミュージックなど、過去の名曲や文化を“引用”し、“再解釈”することで進化してきた音楽です。本ページでは、そんなヒップホップの名曲たちを陰で支えてきたカバー曲やサンプリング元ネタに焦点を当てて紹介しています。

例えば、Dennis Edwards「Don’t Look Any Further」。この一曲が、Eric B. & Rakim「Paid In Full」、2Pac「Hit ’Em Up」、TLCのリミックス作品など、時代もジャンルも異なる数多くの楽曲へと姿を変えてきたことは、ヒップホップの歴史を象徴するエピソードのひとつです。同じフレーズやベースラインであっても、使われ方次第で、知的にも、攻撃的にも、メロウにも変化する。その柔軟さこそが、ヒップホップという文化の奥深さと言えるでしょう。

また、本ページではソウルやR&Bだけでなく、Eagles「Hotel California」やSurvivor「Eye Of The Tiger」といったロックの名曲にも触れています。これらは直接サンプリングされるだけでなく、歌詞や世界観、メッセージ性がヒップホップのリリックに引用され、別の文脈で再解釈されてきました。ジャンルは違えど、社会への違和感や個人の葛藤を描く姿勢は、ヒップホップと深く共鳴しています。


HipHop R&B ヒップホップ カバー曲 Dennis Edwards / Don’t Look Any Further
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元Temptationsのボーカリスト、デニス・エドワーズが1984年に発表した名曲。重心の低いベースラインとミステリアスなシンセが印象的で、80sソウルの中でも特にヒップホップとの親和性が高い一曲として知られている。後にEric B. & Rakim「Paid in Full」をはじめ数多くのサンプリングで使用され、Hip Hopリスナーにも強く支持されてきた。哀愁とクールさが同居するサウンドは、今聴いても色褪せない。


HipHop R&B ヒップホップ カバー曲

Ofra Haza / im nin’alu
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イスラエル出身のシンガー、オフラ・ハザが1984年に発表した代表曲。イエメン系ユダヤの伝統詩を歌詞に用い、民族音楽とエレクトロニック・ビートを融合させた独特のサウンドが世界的ヒットを記録した。中東的な旋律とリズムは80年代のダンスミュージックに新鮮な衝撃を与え、後にEric B. & Rakim「Paid in Full(Coldcut Remix)」などでサンプリングされ、ヒップホップ史にも深く刻まれている。


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HipHop R&B ヒップホップ カバー曲

Eric B. & Rakim / Paid In Full

1987年発表、ヒップホップ史を語る上で欠かせないクラシック。重厚なベースラインと「Don’t Look Any Further」「Im Nin’alu」などを用いたサンプリングが生み出す独特の浮遊感は、当時のラップの常識を一変させた。ラキムのクールで知的なフロウは、韻の踏み方やライム構造に革命を起こし、後続のMCたちに計り知れない影響を与えている。オリジナル版はもちろん、Coldcutによるリミックスも含め、今なお語り継がれる名曲。


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HipHop R&B ヒップホップ カバー曲

Snoop Dogg / Papperd Up (Ft Mr Kane Traci Nelson)

1999年発表のアルバム『No Limit Top Dogg』収録曲。ソウルフルで甘いムードのトラックに、スムースなスヌープのフロウが絡む、西海岸らしい大人の一曲。元ネタにはシルキーなR&B/ソウルの要素が用いられ、ラップと歌のバランスが心地よい仕上がりとなっている。派手さはないが、夜のドライブやチルタイムに映える楽曲で、スヌープのメロウ路線を象徴する隠れた名曲として評価が高い。


さらに、Ofra Haza「Im Nin’alu」のように、中東の伝統音楽がヒップホップクラシックに結びついた例も見逃せません。ヒップホップはアメリカ発祥でありながら、常に世界中の音楽や文化を吸収し、グローバルに進化してきました。その広がりを知ることで、普段聴いているラップミュージックの聴こえ方も変わってくるはずです。


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HipHop R&B ヒップホップ カバー曲

2Pac / Hit ‘Em Up

1996年発表、ヒップホップ史上最も過激なディス・トラックのひとつとして知られる問題作。Dennis Edwards「Don’t Look Any Further」のベースラインを引用し、攻撃的なビートの上で2Pacが怒りと挑発をむき出しにする。感情をそのまま叩きつけるラップスタイルは、当時の東西抗争を象徴する存在となり、単なる楽曲を超えた歴史的ドキュメントとして語り継がれている。サンプリングの使い方も含め、Hip Hopの緊張感を体現した一曲。


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HipHop R&B ヒップホップ カバー曲

Bigg Robb / If I Get Drunk Tonight

南部シーンで独自の存在感を放つBigg Robbによる、ブルージーでファンキーな一曲。ルーズで酔いどれ感のあるボーカルと、ソウルフルなバンドサウンドが融合し、アンダーグラウンド感漂う雰囲気を生み出している。後にヒップホップやサザンラップでサンプリングされることも多く、ストリート視点の日常や感情をリアルに描く楽曲として支持を集めている。派手さよりも“空気感”で聴かせる、通好みの元ネタ曲。


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HipHop R&B ヒップホップ カバー曲

M People / Don’t Look Any Further

UKのダンス/ハウスシーンを代表するM Peopleが、90年代にカバーした一曲。Dennis Edwardsによるオリジナルの持つメロウな雰囲気を残しつつ、4つ打ちのビートと洗練されたシンセを加え、フロア向けに再構築している。ソウル由来の旋律とクラブサウンドの融合は、90s UKダンスミュージックらしい完成度の高さを感じさせる。原曲やヒップホップ文脈を知るリスナーにも新鮮に響く好カバー。


このページは、単なる「元ネタ一覧」ではありません。
一曲一曲が、どのようにヒップホップへ受け継がれ、どんな意味を持って再構築されたのかを辿ることで、楽曲の背景や時代の空気まで感じ取れる構成を意識しています。すでにヒップホップを聴き込んでいる人はもちろん、最近興味を持ち始めた人にとっても、新たな発見があるはずです。


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HipHop R&B ヒップホップ カバー曲

Tlc / Unpretty (Don’t Look Any Further Remix)

1999年のヒット曲「Unpretty」を、Dennis Edwards「Don’t Look Any Further」を下敷きに再構築したリミックス。オリジナルのメッセージ性の強い歌詞はそのままに、重厚でメロウなベースラインが加わることで、よりアダルトでクールな印象へと変化している。ヒップホップ的なビート感とR&Bの感情表現が自然に溶け合い、90s後期のR&Bリミックス文化を象徴する一曲として評価が高い。


HipHop R&B ヒップホップ カバー曲 Eagles / Hotel California
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ロック史に残る名曲でありながら、ヒップホップリスナーにも広く知られる存在。印象的なコード進行とダークなムードは、ストリート視点のリリックとも相性が良く、NasやFugeesなどが象徴的に言及してきたことでも知られる。ジャンルは違えど、社会や現実への違和感を音楽で描く姿勢は共通しており、ロックとヒップホップを精神的に結びつける一曲と言える。


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HipHop R&B ヒップホップ カバー曲

Coolio Feat. Storm Lee / Lady

1997年発表、Coolioがメロウな側面を前面に出した一曲。ソウルフルなボーカルと温かみのあるトラックが特徴で、ストリート色の強いイメージとは異なるロマンティックな雰囲気を持っている。R&B的なコード感とヒップホップビートの融合は90s後半らしく、当時のラップ×シンガー路線を象徴するスタイル。派手さはないが、夜のドライブやチルタイムに自然と馴染む隠れた名曲として再評価されている。


HipHop R&B ヒップホップ カバー曲 Survivor / Eye Of The Tiger
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1982年発表、映画『ロッキー3』の主題歌として世界的ヒットを記録したハードロックの代表曲。力強いリフと高揚感あふれるサウンドは「挑戦」「逆境」「勝利」を象徴し、ジャンルを超えて愛されてきた。ヒップホップにおいてもフックやメッセージ性が引用されることが多く、自己肯定や闘争心を表現する文脈で用いられてきた。ロックのアンセムでありながら、マインドセットの面でHip Hopとも深く共鳴する一曲。


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HipHop R&B カバー曲

M.O.P. / 4 Alarm Blaze (Feat. Teflon & JAY-Z)

1998年発表、M.O.P.の荒々しいエネルギーが全開の一曲。緊張感あふれるビートに、Lil’ FameとBilly Danzeのシャウト気味のラップが炸裂し、まさに“非常ベル”のような攻撃性を放つ。客演のTeflonとJAY-Zもそれぞれ存在感を発揮し、90s後半ニューヨークの空気を濃縮した仕上がりとなっている。クラブやバトルの現場で映える、ストリート直系のハードコア・クラシック。


カバー曲やサンプリング元ネタを知ることは、ヒップホップを“知識として楽しむ”ことではなく、音楽のつながりを体感すること。ぜひ本ページをきっかけに、原曲とヒップホップ曲を聴き比べながら、その違いや共通点を楽しんでみてください。ヒップホップが、より立体的で奥行きのある音楽として聴こえてくるはずです。



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